躁的な心理

 速いリズム、テンポで滔々と語り続ける方がいます。それを、躁的な心理とします。

 語るほどに、過去の経験、今における認識、未来のイメージは歪められることになります。

 気分循環症、双極性障害、精神病、パーソナリティ障害の方に認められます。

 一方的に語るがままを傾聴する姿勢は、反治療的であり不適切であると考えます。

 語りを止めると、不機嫌となり、さらなる語りを展開する方もいます。

 語りたいだけ語るのが是であるという前提は、精神分析原理主義を源流とする悪しき伝統です。

 語ることは治すこと、より良い経過に向かうことを目的とした手段であり、語ること自体が目的でありません。

 精神医療者として、共感・受容と称して、ひたすら語りを聞いた上で、場当たり的な助言や指示を行なうことは役割ではありません。

 躁的な心理構造は、自然経過により落ち着くことも多いです。

 したがって、語り尽くさせない、場当たり的な対応をしないことが重要です。